覇王と女官の恋~囚われの花嫁~
「杏を借りてもいいか美友」

「はい。もう杏は勉強を教えていますので」

杏は見習い堂を出て春麗の部屋へ
行った。

「女官見習いの勉強はどうだ」

「はい。大変ではありますが
 とても楽しいです」

春麗はそれを聞いて笑った。

「杏は面白い、そなたには期待している。
 女官のテストは明日だったな。テストを
 受けられるのがそなただけなのは
 寂しいが」

「はい。春位様の期待を裏切らない
 ように努力します」

美友はとても厳しい人でテストを受け
れるのは杏だけにしたのだ。

「楽しみにしている。明日は私も来よう」

「ありがとうございます」

杏は緊張していたが、春麗の期待に
応えようと思った。
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