イジワル外科医の熱愛ロマンス
祐がなにを考えていて、なにがしたいのか全然わからない。
それでも、長い付き合いのせいで、祐は私が好きなものはだいたいなんでも知っている。
絶対断らないとわかっているものを用意してくる辺り、これが本当にデートの誘いだとわかる。


まだ頭は混乱したまま。
私はぼんやりしながらベッドに戻った。
そして、そこに転がったままのスマホを手に取り、起動させる。


約束もしてないのに、寝ているところにいきなり踏み込まれた。
初めてのデートにドキドキして眠れなかったとか、『楽しみすぎて早く来ちゃった』というシチュエーションとは全然違う。


だけど……私は、さっきからずっと両腕でガードしたままの自分の胸を見下ろし、耳までカッと熱くなるのを感じた。


「さ、触られた。誰にも触られたことないのに……」


というか、一生あんな感触を知らずに過ごすとばかり思っていた。
祐の手の温もりと力を思い出してしまい、再び胸がドッドッと騒ぎ出す。


私が憧れた二次元のデートのお誘いとは、月とスッポンなくらい違いすぎる。
だけど、少なくとも、いろんな意味でドキドキしてしまった。
そんなお誘いだったのは、確かだ。
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