虹色キャンバス
デッサンの授業は午後からだったけど、

油科とデザイン科の男子は朝から、みな落ち着きがなかった。


「なあ佐久間。どんな人かなぁ」

村上が、そわそわしながら言った。


「さあな」


「なんだよ素っ気無い。裸だよ、裸。」


「分かってるよ」


「あれ?お前もしかして、これか?」

村上は手の甲を頬にあてた。

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