【完】俺がずっと、そばにいる。
「あんなの、ほっとけるわけねーだろ」
その言葉にドクンとまた心臓が大きな音を立てる。
思わず胸の奥がジーンとして、ちょっとだけ泣きそうになってしまった。
あぁ、やっぱりりっくんは、顔がイケメンなだけじゃなくて、中身だって本当に素敵な人だよ。
言葉や態度はぶっきらぼうだったりするけど、誰よりも優しくて、思いやりのある人。
私に対してそんなふうに思ってくれてたんだね。
「ありがと。りっくんのそういう優しいとこ、大好き」
思わずそんな言葉が口からこぼれてくる。
「なっ……!」
そしたらりっくんはなぜかぎょっとしたように目を丸くすると、急に顔を真っ赤に染めた。
そして焦ったように私の頭をぺしっと軽く叩く。
「ば、バカお前っ……。そういうこと、人前で言うなよ」
「えっ、なんで?」
あれ?今私、人前で口にしたらまずいようなこと言ったかな?