ただ、君を守りたい。

私のクラスの担任、増渕泰造（３５）
野球部の顧問で、拓斗をカナリ嫌っていて…

ロン毛の拓斗を見て、はぁっとため息をいつもついている。




・・・私も、思う。野球するなら髪を切ればって。




でもね、絶対に拒否するの。
───何でだろ？事情があるのかな・・・




「…おい、チービ!!!無い頭で何考えてんの。」

「うぇ!?…由紀。どうしたの、あと5分で授業始まるよ。」



いつも、由紀は席について本を読む。
優等生だから復習や予習を10分間休みにいつもしているのに。


何でだろう───…




「お・し・ら・せ・で・す・♪」


「・・・は？」



由紀はニコニコ笑って、携帯を取り出す。
私は何のことか分からなく、頭の上にハテナマークが浮かぶ。