カフェの人々


 そういう時は毛布に包まってひたすら朝が来るのを待つ。

 一度両親が心配して僕を心理カウンセラーに会わせたが、的外れな質問ばかりしてくる偉そうなあの女には本当にうんざりした。

 女なんてうるさいだけだ。

 だから彼女なんて必要ない。

 そう、僕は選んで彼女を作っていないだけなんだ、はっはっはっ。

 決してできないわけではない。

 作ろうと思えばいつでも作れる。

 ああ、いや違う。

 違うんだ。

 本当は怖いんだ。

 キモイとかウザイとか女の子たちから言われるのが死ぬほど恐ろしいんだ。

 それもすべてアイツのせいだ。

 藤木拓也。

 アイツにいじめられたせいで僕は自分に自信が持てなくなってしまった。

 それなのに、アイツは、アイツは。



 
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