きっと、ずっと、恋だった。
卒業まで、あと1日。







「昨日はごめん!」





卒業まであと1日。


今日は土曜日で普段なら学校は休みだけれど、卒業式のリハーサルのため、卒業式に出席する2.3年生たちはいつも通り登校している。


登校して、教室に入ってすぐ。

私は目の前の席に座っていた秋樹に勢いよく頭を下げた。




「え…」


「本当ごめん……昨日のこと、忘れて」





泣きそうになるのを堪えてそれだけ言うと、何か言いかけた秋樹に気付かないふりをして後ろの席に座る。





「いや、芹奈ー…」

「今日は卒業式のリハーサルだよね、校歌覚えた?」

「え、いや、あの」

「私あんまり覚えてないんだー、やばいなぁ」






< 176 / 240 >

この作品をシェア

pagetop