きっと、ずっと、恋だった。



どこかで見たことがある女の子たちだと思ったら、たしか秋樹の所属している写真部の後輩だ。



さすが、いくつも賞を取っているだけあって、ファンがいるなんてすごい。





写真のことを話している秋樹は、いつもよりキラキラして見える。




自信とか、楽しさとか、あと少しの不安とか。


そういうものすべて背負ったその笑顔は、隣にいるのに触れられないくらい遠くに感じて。



嬉しいような、寂しいような複雑な気持ちだ。




秋樹が女の子たちと話している間、私はひとり、秋樹と仲良くなったときのことを思い出していた。




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