きっと、ずっと、恋だった。
今でも覚えてる、私たちの教室を撮った1枚。
たまたま秋樹が机に置いたままどこかに行っていたから、ふと目に入っただけだったのに。
毎日通って、1日の3分の1くらいの時間を過ごしている教室。
それなのに秋樹が撮った写真は、初めて見るくらい素敵な場所に見えて。
だけどよく見ればそれは私たちが思い出を重ねているこの学校で。
見る人によって、こんなにも世界はキラキラして見えるんだって。
何気ない毎日は、こんなにも素敵なものなんだって。
そんなことに気づかせてくれたのは紛れもなく秋樹のたった一枚の写真で。
いつもの教室も、この人の瞳にはこんなにも輝いて見えているんだろうか。
この人の瞳に映る世界は、こんなにもキラキラしているんだろうか。
こんな素敵な世界を目に映すひとは、どれだけ素敵な人なんだろうか。