きっと、ずっと、恋だった。





ただそれだけなんだけど、行き当たりばったりで突っ走る私を、見ていられなかったんだろう、いつも助けてくれたのが秋樹だった。





文化祭のクラス委員と体育祭の実行委員を張り切って引き受けたくせに、忙しすぎて手が回らなくなった私を手伝ってくれた。





教科書を忘れた時に、机をくっつけて見せてくれた。

先生に「有沢、また教科書忘れたのか」と怒られそうになったら、「すみません、忘れたの俺です」って嘘ついてくれた。




クラスの打ち上げの幹事をやったのに、いいお店がなかなか見つからなくて困っていたら、安くて美味しいお店を予約してくれた。





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