きっと、ずっと、恋だった。
「頑張れー!」
ふわりとした、男子にしては少し長めの茶髪をゴムで留めたコウが、私たちの応援に気づいてニッと笑ってみせる。
コウくん、かわいい!なんて後ろにいた女の子たちが騒いでいるのを見て、コウやるじゃん、なんて少し笑った。
そして始まった試合。
うちのクラスにはバスケ部が3人もいることもあり、そしてコウも予想外に強くて、どんどん点が入っていく。
前半終了の時点でもう20点差がついている。
いつも一緒にくだらないことで騒いでいるコウも、真剣にバスケをやっている姿を見るとなんだか格好良く思えてしまうんだから不思議だ。