ネイビーブルー


午前の最後の競技は、部活対抗リレー。


「ちょちょ!真奈美!見て!!」

ユニフォーム姿の高橋くんを見つけた私は、
興奮のあまり真奈美に駆け寄る。


「高橋くん、部活リレーも出るんだね~
この機会に、告白してきたら?」


「無理無理無理!緊張して話せないもん…」

想像しただけで、恥ずかしい。


「あっ、次、ミキが走るんじゃない?」


「ミキ、頑張れ~~!!」

テニス部のミキが、バトンの代わりにラケットを持って走ってる。

足が速いっていいなぁ~。


「ほらほら、高橋くんも走り始めたよ」


「超かっこいいい~~!!!」


順位が関係ない部活リレーは、どの部活も楽しそうで。

サッカー部はコーナーフラッグ?っていうの?持って走ってる。


高橋くん、走り辛そうなのにすごく楽しそうで私もにやけてしまう。


「加奈、ヨダレ出てるよ」


「えっ!」

慌てて口を拭う。


「うそうそ。
午後からはクラス対抗リレーもあるね」


「また高橋くん見れるなんて、最&高」


「…自分のクラスの応援も、ちゃんとしなよ」


「分かってるよ~じゃないと、ミキと直哉に怒られちゃうからね」



「じゃーね~」と、私たちはそれぞれのテントに戻った。

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