ネイビーブルー
その日の打ち上げは、地元のファミレスで行われた。
焼き肉じゃなかったか…
何も活躍してないくせに、残念がる私。
今日、一番の活躍だった直哉は常に輪の中心にいて。
お腹が空いてた私は、がむしゃらに和風ハンバーグを頬張った。
ファミレスのハンバーグって、なんでこんなに小さいんだろう。
もう一つ食べれそ~。
「それにしてもミキ、後輩からすごい人気だったねえ」
普段、部活の後輩からも人気だけど、今日はいつも以上にすごかった。
一緒に歩いてると、よく分かる。
「ま、あたし、面倒見いいしね~」
ガハハと笑うミキ。
こんな飾らないところが人気なんだろうな。
「まぁ、確かに。」
「でもさ~、直哉も意外と人気だよね。
今日も2年の子に告られてたらしいよ。」
「へ、へぇー。そうなんだ。」
予想もしてなかった名前に、飲んでたオレンジジュースを吐き出しそうになる。
その日なんだかんだ直哉とは、ほとんど会話する時間もなく。
中学生の打ち上げは、早目のお開きとなった。
直哉、なにが言いたかったんだろう。
まぁあれかな。
あと半年で卒業だし、ちゃんと謝ってスッキリしたかったんだろうな。