Miss you・・・
キッチリ取るぜ
蘇我さん、何か策があるって顔してる。

「明の服は消耗品だが、おまえの仕事服は投資だ。だからある程度いいものを身につけたほうが見映えするし、いいものを持ったほうが、第一印象から違うんだよ。だがこれは俺の考えをおまえに押しつけているから、俺が支払うのが筋ってもんだろ?」

私はただ蘇我さんの顔を見ることしかできなかった。
この人、口が上手すぎ。
そして上手く丸め込まれている私って・・・。

「そんな困った顔で俺を見るな」
「そうよー。ここは秀吉の顔を立ててやってちょうだい」
「え?」と私が言ったのと、「叔母ちゃん」と蘇我さんが言ったのは同時だった。

「おばちゃん・・・?」

私は、蘇我さんと渡辺さんの顔を交互に見た。

あ!そうか。
渡辺さんって、蘇我さんと雰囲気が似てるんだ。
上品で落ち着いたところとか・・・納得。
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