Miss you・・・
いつの間にか明は、私のすぐ後ろに立っていた。
狭いから、明をかくまうにも限度がある。

でもかくまう必要はないみたい。
蘇我さんは、私たちに危害を加えようなんて微塵にも思っていないことが、私にはよく分かったから。

明にもそれが伝わったのだろう。
だから私たちのところまで来たのだ。

「広いぞ。たぶんおまえの学校から、うちが見えるんじゃないか。3年前に高台に建てられた、でっけーマンション」
「僕、そこ知ってるよ!お金持ちの人が住むところだって、博と梶が言ってたよ!」

明が乗り気・・・ああ、何か嫌な予感しかしないんだけど・・・。
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