Miss you・・・
あんなに大きな体して、動きは敏捷なんだな。
それも意外だけど、納得できる。
スーツの上着を無造作に脱いでネクタイを外し、ワイシャツの袖をまくり上げてエプロンをつけると、冷蔵庫から適当に材料を取り出して、手際よく料理を始めた蘇我さんの姿から、私は目が離せなかった。


う、うそみたい。
この人、料理できるんだ!
というか、すごく上手。きっと美味しいものが出来上がるに違いない。
現金なことに、急に私のおなかがグーグー鳴り出した。

ちょうど明がお風呂から上がったころ、蘇我さんがリビングに料理を運んできた。
いいにおい。美味しそう。

「わ!これ、秀吉さんが作ったの?」
「ああ」

炒められた野菜はしゃきっとしてるのに、火はちゃんと通っている。
しかも油っこくなくて、味付けもちょうど良くて、私は、バクバクとがっつくように食べていた。
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