Miss you・・・
バスルームから出ると、開放的なLDKの部屋には、間接照明がポツンと照らされているだけだった。
どうやら私のために、つけておいてくれたようだ。
明の部屋をそっと覗くと、すでにぐっすり眠っていた。
私は明の髪をそっとなでて、「おやすみ」と囁くと、静かに部屋を出た。

開いているドアの一つから、明かりが漏れている。
私がドアまで来ると、蘇我さんは、パソコン画面から私のほうを向いて、「俺が出る幕なかったな」と言うとニヤッと笑った。

「とっ、当然ですっ!」
「まあいいや。んでおまえが寝るとこ、この部屋になるんだが、構わないか?」
「全然構いませんけど?」

なぜそんなことを聞くんだろう、蘇我さんは。
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