Miss you・・・
「・・・み、まゆみ・・・」
「え・・・」

うっすらを目を開けると、そこは蘇我さんの仕事部屋だった。
私のすぐそばに、蘇我さんの心配そうな顔があった。

「うなされてたぞ」と蘇我さんは言いながら、長い指でそっと私の頬に触れ、涙をぬぐってくれた。

「あ・・・すみません・・・」
「水でも飲むか？」
「いえ、けっこうです」

それより寒い。
私は横を向いて、震える体を胎児みたいに丸めた。

「ちょっと待ってろ」と蘇我さんは言うと、一旦仕事部屋から出て、すぐ戻ってきた。
そして布団を足元までめくると、私の足をつかんだ。

「な、なに・・・！」と叫んで起き上がろうとした私に、「靴下履かせてやるから、おとなしくしてろ」と蘇我さんは言って、器用に靴下を履かせてくれた。

それは蘇我さんの分厚い靴下で、膝近くまでの長さがあった。
あっという間に熱が私の足元に集まった。

「あ、ありがとう」
「何なら俺があっためてやってもいいんだが・・・」
「いえ！けっこうですっ！」と慌てて言う私を見て、蘇我さんは、「言うと思った。じゃ、おやすみ」と言ってニコッと笑うと、仕事部屋から出て行った。
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