Miss you・・・
私はまた、蘇我さんを見た。
そして蘇我さんの照れた顔から、確かに欲望を感じた私は、驚きの声を出さないよう、両手で口を押さえた。

「だからそんな顔で俺を見るなって言ってんだろ」
「で、でも、どうしたら・・・」
「その無自覚は大罪だ。とにかく明日、清掃会社へ制服返しに行くついでに、辞めることを言っとけよ」と蘇我さんは言うと、ソファから立ち上がった。

どうやら話は終わりらしい。

あれこれ悩んでも仕方ない。
とにかく8ヶ月の間だけでも収入が上がるんだし。
その間お金を貯めることを考えよう。

「分かりました」
「吉田のじーさんのことは俺に任せとけ。じじいはおろか、おまえと明は誰にも渡さねえからな」

何気に大胆な蘇我さんのセリフに私は照れながら、「・・・はい」とつぶやくように言って、ソファから立ち上がった。


この人は、何気にロマンチックなことを言ってるって自覚があるのかな。
自分だって無自覚に言ってるなら・・・大罪じゃないの。

私は蘇我さんが貸してくれた分厚い靴下の温もりを感じながら、いつの間にか眠っていた。
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