復讐劇は苦い恋の味
リビングのソファに深く腰掛け、彼女の話に耳を傾けた。

どうやら旦那さんと喧嘩をしたらしく、愚痴を聞かされていたものの、私の様子がいつもと違うと声で気づかれ問いただされ……。

今夜のことを打ち明けるとさっきの言葉が返ってきた。


『それにお父さんを急に事故で亡くして、色々あって……って包み隠さず話してくれたんでしょ? むしろ誠実だと私は思うけどな』

「……うん、そう、だよね」

君嶋くんは全部話してくれた。彼の言葉なら信じられる。

『それにねー、男なんて性欲の塊なのよ? むしろ私たちの歳で経験ない方がドン引きじゃない? いくら恋愛できずにいたって言っても経験だけはしていた方が普通だと思うけど』

「……そういうものなの?」

恐る恐る朋子に尋ねると、彼女は即答した。


『そういうものだって。美空だって高校時代から私たちの話を聞いて理解しているでしょ? 私も経験あるけど、大学時代付き合っていた彼に浮気されたし。友達だってされた子いたし、遊ばれちゃった子もいたじゃない』
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