忘れられない過ち

高校1年のバレンタイン、事件は起こった。

柊都が他の女の子からチョコを受け取ったという話を友達づてに聞いた。
それも、休日に待ち合わせをして、チョコをもらったみたいだった。
その女の子はそれ以前からも、柊都に猛アピールしていると噂だった。

柊都が浮気をしていると疑っていたわけではなかった。
彼は、そういうことができる性格ではないと、私は分かっていたし、
付き合ってからずっと、私のことだけを大切に想ってくれていた。
柊都のことは心から信用していた。

ただ、本命チョコを受け取ったことや、そのために休日に会ったことを内緒にされていたのがつらかった。
彼はわざわざ報告することでもないと思っていたのかもしれないが、
私は何でも話してほしいと思っていた。


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