15歳、今この瞬間を
「いらっしゃい…あら?前にも来てくれたことがあるかしら…違ったらごめんなさい」

パッと見お母さんよりも歳上の、白髪まじりの店員さんがロウに話しかけてきた。

個人店ぽいから、店主さんなのかな。

「あ…はい、1年前にも」

「1年前?もうそんなに経つのね。花束、10分くらい待っててもらえるかしら」

「はい」

このお花屋さんに、1年前にも来たというロウーーーもしかして……。

「……」

無言でロウを見上げるあたしに、

「うん」

あたしの心を読んだように、ひと言…そう言ったのだった。

「ありがとうございました、また待っているわね。かわいい彼女もね」

「夢希、かわいいだって(笑)」

「……」

買った花束を持ってお店を出るロウについて歩くあたしは、外の暑さと恥ずかしさで燃えてしまいそうだった。

少し歩くと名古屋港水族館が見えてきたけど、あたしたちはその横を通り抜けて更に歩いた。


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