愛情の鎖 「番外編」〜すれ違いは蜜の味〜。
途端ゾワッとした私は体をビクつかせる。
眉を寄せ不機嫌にコウさんを見たけど、彼はよりいっそう悪戯な顔を向けるだけ。
「べ、別に私のことは構わなくていいですよ?どうぞテレビに戻ってください。こうして勝手にくっついてるだけなので」
何もちょっかいかけろだなんて言ってない。
甘い雰囲気になるのは嬉しいけれど、もて遊ばれるのはちょっと…ね?
「なんだ、遠慮するなよ」
「遠慮なんて……ひゃっ!」
くすぐったさから変な声が漏れる。
必死に耐えてみるものの、残念ながら体は驚くほど敏感みたい。
コウさんの指先の動きにどうしていいか分からず、思わず声を上げる。
「ちょっ、ストーップ!」
それでも彼の手を掴み私なりの抵抗で睨み付けたものの、それはスルーされ、すぐさまそこに生暖かい感触がした。
「!?」
それがコウさんの唇だと分かると、私の体はさらにガチガチに。「あ……」と、思わず艶かしい声が漏れると、あからさまな動悸がして私はパニックに。