ヤンデレくんとツンデレちゃん
*
「重っ……」
――数日後。
夕方、スーパーからの買い出しを終えたあたしは両手に買い物袋を持ち家路を急いでいた。
なんだか雲行きが怪しくなってきたので、ひと降りくる前に帰りたいところだが……
「嘘でしょ」
突然の、大雨。通り雨か……?
こんなときに限って雨宿りする場所なんてない。
やむを得ない。濡れて帰るしか……。
「乗って」
「!」
そばに停まった車の窓が開き、誰かに声をかけられた。