何度でも、愛を叫ぶ。



「…好きだ。」


ただ、一言。


俺は、君を守るための嘘を吐いた。


「私もよ。」


後頭部に手を当てて、


無我夢中に、唇を貪った。


そこに、「愛」は、何処にもない。



「好き、かず、と。」


「ああ…」



今宵、キミを思いながら、嘘を吐く。




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