何度でも、愛を叫ぶ。



「けど、目を背けるな。」


親父の話は、想像を絶するものだった。


「ああ。」


「…実は、お前は、記憶喪失なんだ。」


俺は、記憶を失ったという。


けど、自分の名前だって家族の名前だって覚えているし忘れたことなんて1度もない。


「…祐香、って奴のことだけ。忘れたってことか?」


「ああ、祐香ちゃんはお前にとって命を懸けてでも守りたい大切な存在だったからな。」


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