何度でも、愛を叫ぶ。


「治療を受けたら、必ず助かるの?」


転移して、完治する確率はほぼ無いに等しい。


だからこそ、あの辛い治療を頑張ってこれた。


和翔くんが、そばにいた。


生きて、幸せになりたいと心から信じられていたから。


「助かる訳じゃないでしょ!?」


「祐香!」


「私は、病院で死にたくない。」


閉鎖的な空間で、苦しみながら死に逝くなんてそんなのは…嫌だ。


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