嵐を呼ぶ噂の学園① とんでもない学園に転校して来ちゃいました!編
「あっ、あれ、赤星昴先輩じゃない?」
「うわっ!ホントだ!」
「あたし、はじめてお目にかかれた!」
芸能界のアイドル的存在が美湖なら、てんびんにかけられる俺だって人気者じゃなきゃならない。
これがバランスってもんだ。
今までのカノジョはみんな俺と釣り合ってなかった。
完全に俺側が下がってた。
バランスが良いって最高だ。
俺がそんなことを思いながら渡り廊下を歩いていると、あの子が視界に入ってきた。
今日は三つ編み。
よく見たら前髪はパッツンなのな。
まん丸の超個性的な眼鏡が圧倒的な存在感を放っている。
…まあ、無視だな。
素通りしようと脇を通ろうとしたのだが…。
「おはようございます!」
とびきりの笑顔を向けて来た。
学力面での最大のライバルは余裕しゃくしゃくってワケか。
結果を受けて少なくとも今までで一番納得してないのに、なんでこの子は、よくもしゃあしゃあと話しかけられるんだ?
か細そうに見えて案外図太いのな。
「おはよう。朝からご苦労さま」
右手にゴミ袋が見えてしまったから、俺なりに労った。
フェアな精神ってヤツ?
…って、やっぱり俺はできるヤツだ。
「あのぉ…」
うわ、続ける?!
止めようよ、もう。
俺、暇じゃないんだから。
聞こえなかったふりをして足早に脇を通過した。
幸い、彼女は追いかけて来なかった。
しっかし、なんか面倒なことに巻き込まれそうだ。
注意しておかないとな。
「おっはよ~、昴!」
「おはよう、谷口」
同じ陸上部の彼の爽やかな笑顔と窓の外に広がる雲一つない真っ青な空が、俺の胸騒ぎを鎮めた。
「うわっ!ホントだ!」
「あたし、はじめてお目にかかれた!」
芸能界のアイドル的存在が美湖なら、てんびんにかけられる俺だって人気者じゃなきゃならない。
これがバランスってもんだ。
今までのカノジョはみんな俺と釣り合ってなかった。
完全に俺側が下がってた。
バランスが良いって最高だ。
俺がそんなことを思いながら渡り廊下を歩いていると、あの子が視界に入ってきた。
今日は三つ編み。
よく見たら前髪はパッツンなのな。
まん丸の超個性的な眼鏡が圧倒的な存在感を放っている。
…まあ、無視だな。
素通りしようと脇を通ろうとしたのだが…。
「おはようございます!」
とびきりの笑顔を向けて来た。
学力面での最大のライバルは余裕しゃくしゃくってワケか。
結果を受けて少なくとも今までで一番納得してないのに、なんでこの子は、よくもしゃあしゃあと話しかけられるんだ?
か細そうに見えて案外図太いのな。
「おはよう。朝からご苦労さま」
右手にゴミ袋が見えてしまったから、俺なりに労った。
フェアな精神ってヤツ?
…って、やっぱり俺はできるヤツだ。
「あのぉ…」
うわ、続ける?!
止めようよ、もう。
俺、暇じゃないんだから。
聞こえなかったふりをして足早に脇を通過した。
幸い、彼女は追いかけて来なかった。
しっかし、なんか面倒なことに巻き込まれそうだ。
注意しておかないとな。
「おっはよ~、昴!」
「おはよう、谷口」
同じ陸上部の彼の爽やかな笑顔と窓の外に広がる雲一つない真っ青な空が、俺の胸騒ぎを鎮めた。