嵐を呼ぶ噂の学園① とんでもない学園に転校して来ちゃいました!編
廊下と職員室以外は灯りが消えていた。


廊下を歩いていてもすれ違う人はいない。


たった1人、小さな世界に閉じこめられたかのような不思議な感覚に陥った。


つうか、俺って表現力豊かじゃね?


ま、誉めてくれる人なんかいないけど。



「まだ、明るいな」



7時を回っているというのにまだ遠くの空は薄く赤みがかっていた。


群青色と茜色が絶妙なコントラストだ。


空に目を奪われながらゆっくりと歩いていると、階段から足音が聞こえて来た。


ぶつかんないようにどけるか…。



そう思った、まさにその時ーー。



「いった~!」
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