❀ お嬢様華伝 ❀
いつもは、あたしを起こすのは母ちゃんの役目だった。


だけど、その母ちゃんもここにはいない。


一応、目覚まし時計はセットしてはいるけど…。

寝ている間は、一切音が聞こえないくらい爆睡している。


だから昨日も…そして今日も、遅刻を心配してくれている桜子が、あたしを起こしてくれていた。



「麗さん、遅れてしまいますよ!」

「…いいじゃん、1回くらい遅刻したって〜…」
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