眠り姫に恋したのは年下御曹司

誰とでも仲良くできる人当たりの良いところは変わってない。


奥の方に同期の男子が固まり、入り口辺りに同期の女子が固まった。


遅れてくる同期もいるので、時間になったら小川の音頭で飲み会を始めた。



「片桐が小川と幹事やるなんて驚いた。」


「うんうん。別れたカップルが友達に戻れるケースってあるんだね。」



友達に戻れる…………戻れているのだろうか。


昔みたいにはやっぱり戻れていない。


それでもお互いに普通に接しようと努力している。



「大人になったのかな。」



私の呟きに女子がツッコミを入れてくる。



「年を取ったんだよ。」


「あー、30だよ。皆んなは彼氏はどうなの？いきなり結婚宣言とかあるの？」


「あっ、片桐の噂は聞いた。彼氏がいるって。」



なんか彼氏の話になっていく。


まあ女子同士なんて恋バナが多いよな。


ターゲットは私だ。