眠り姫に恋したのは年下御曹司

恥ずかしい過ぎるだろ。


大きく溜め息を吐いた私は再びベッドに寝転んで目を閉じた。


昨日から非日常的な生活をしている私はドッと疲れが出てくるのが分かる。



ギシっ。



陽平がベッドに座る音が聞こえてきた。


頬を撫でられる感触にピクリとしてしまった。



「莉乃、キスしていい？」


「ダメ。昨日から歯も磨いてないから。」


「俺は気にしないよ？」


「ダメ。私が気にする。」


「莉乃、ダメ？」


「ダメ。」



陽平の手が頬から離れていく。


ベッドが揺れて、隣に寝転んだのが分かった。


私を抱きしめるように陽平の腕が体を包み込んだ。



「ちょっと陽平。」


「彼女なら抱きしめても問題ないだろ。」


「ちょっと陽平。」


「眠いし、少し寝ない？」



私の声なんて届いてないようだ。


陽平が私を抱きしめる。


なんか鼓動がヤバイ。


久し振りの触れ合いに鼓動が煩い。