眠り姫に恋したのは年下御曹司
案外と優しい声を掛けて頂いて安堵した。


静江さんがコーヒーをテーブルに置いてくれる。


会釈してお礼を言えば、にっこりと微笑み返してくれた。



「莉乃さんはご兄弟はいるのかな?ウチは3人とも男で莉乃さんのような華やかな女性と話が出来るのは嬉しいよ。」


「弟が一人。陽平さんと同じ年です。」


「ということは陽平より年上ですか?」


「はい。もう30になります。」


「あら、陽平と同じ年ぐらいなのかと。」


「年上でがっかりしました?」


「別に2つなんて変わらない。」



陽平の両親と会話をしていれば、陽平が不機嫌な声色で割り込んできた。


陽平はコーヒーを一口含み、テーブルにカップを置くと真っ直ぐに両親を見据えた。



「2つなんて年の差なんて感じない。別に年上でもいいだろ。」


「まあ、陽平がいいなら。」


「そうね、莉乃さんは人当たりの良さそうな人柄だから、私達は口なんて挟まないわよ。」




年上の女って問題ありなのか?
< 44 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop