眠り姫に恋したのは年下御曹司
以前より愛情が減ったように感じてしまって仕方ない。


それは私の我儘だ。


忙しくて早く寝たい陽平が実家に帰るのは仕方ない。


でも会いたいと思っているのは私だけなのかと思ってしまう。


そんな自分が嫌だ。


そんな風に考えてしまう自分が情けなくなる。



『週末には会える?』



これを送るのは何度目だろう。


こんな縋るような女に成り下がってしまっている自分が嫌だ。


今まで一度も感じた事のない感情に戸惑ってしまう。


余裕のある女でいたいと思うのは年を重ねているから?


陽平より年上だから?


だから絶対に『会いたい』なんて言葉は言わない。


ううん。


今の陽平の重荷にはなりたくない。


だから言わない。



『仕事を頑張ってね』


『ありがとう、莉乃』



余裕のあるフリをする。


それが年上の女の意地かもしれない。


携帯をベッドに投げ捨てて横になる。



『陽平、会いたいよ。』
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