眠り姫に恋したのは年下御曹司
私も行動を起こしてみようか。


いつも陽平は『一緒にいたいから』と私を驚かせるような待ち伏せをしていた。


会社の最寄駅、家の駅で待っていてくれる事もあった。


今度は私が行動を起こしてみよう。


頭を切り替えて残りの作業を進める。


待つばかりではなく、陽平にも私が嬉しかった想いを感じて欲しいと思った。



「お先に。」


「片桐さん、早いですね。」


「山中、頑張って。また週明けに。」


「はい。」



気合いを入れて会社を後にした。


今日は金曜だし、陽平はきっとマンションに帰ってくる筈だ。


たまには私の手料理でも作ってみよう。


っで、陽平の帰りを待ってマンションへ持って行こう。


明日は休みだし、2人でゆっくりと過ごそう。


私の計画は決まった。



「よし!」



気合いを入れて、陽平の帰りを待った。



『陽平、今日も遅い?』


『ごめん、遅くなりそう』


『週末だし、マンションに帰ってくるよね?』


『今週は無理かも』
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