眠り姫に恋したのは年下御曹司
陽平のメッセージに固まった。


今まで一度も週末に帰ってこない事はなかったのに。


そんなに忙しい?



『ごめん、週末も仕事なんだ』


『わかった』



そう返すしかなかった。


ショックを悟られたくない。



『また来週かな?頑張ってね、陽平』


『ごめん、莉乃』



何で謝るの?


仕事なんだから謝る必要なんてないのに。


私が謝らせてる?



『謝らなくていい。陽平、またね』


『またね、莉乃』



計画していた事が脆くも崩れていく。


寂しいを通り過ぎて放心状態だ。


私は陽平に会いたいのに。


陽平は同じように思ってはくれてない?


数ヶ月前はあんなに幸せで幸せで仕方なかったのに。


私達のピークは終わってしまった気がした。


突然、お互いに何も知らないで付き合い始めた私達の終わりは早いのかもしれない。


そんな予感が消えないでいた。
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