葵くん、そんなにドキドキさせないで。


葵くんの言葉に、私の頭の上にはずっとハテナマークが浮かんでたよ?


限定って…それだったら別に恋人になる意味はないよね?




グルグルとそんなことを考えていたら、いつのまにか教室についていた



窓側一番後ろの席

そこにカバンを置いて、はぁとため息をつく




「葵くん、おはよう!」


「おはよ」




教室に入った瞬間、また女の子たちに囲まれた葵くんを見る



…今日もつくり笑顔だな…。




女の子なんか選び放題なのに、

どうして私みたいな地味子にあんなことを言ったんだろう?




「(…扱いやすい、からかな)」




うん。絶対そんな感じだと思う。

…まぁ、とにかく!




『意味分かんないですっ、ごめんなさい…!』


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