葵くん、そんなにドキドキさせないで。


どっ、どうしよう、どうしよう…!?





「あああ、葵くんお願いだから離してください…!」





な、なんだか距離も近いしっ


恥ずかしいどころじゃない。
ドッドッ、って心臓が痛い。




「わ、顔真っ赤」


「だっ、れのせいだと…!」




顔を覗き込んできた葵くんはクスクス笑っている





「本当に、田中さんの困ってる顔ってそそられるね」





訳の分からないことを言うし…!


う、もう、本当にこの状況は、心臓に悪い…





「ねぇ、こっち向いてよ」


「む、むり…っ、」


「無理じゃないって」


「だ、だって、」





「いいから、こっち向けよ」




< 70 / 351 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop