好きです、センパイッ!!


緊張、してるんだ。

それぐらい、先輩は私にとって特別な人なんだ。



すると先輩は、そんな私を見て「ごめん」と謝った。



その言葉を不思議に思って先輩を見ると、悲しそうに笑ってて。



「あの日のこと、忘れて。強引なことしたって反省してる」

「え……」



そう言って、私の横を通って階段を上っていく先輩。

すれ違いざまにポンと頭を撫でられた。




『アイツのこと、本当に好きなの』


『……好きです』



……ちがう。

違うの、先輩。


私が本当に好きだったのは……っ。



振り向いて先輩の名前を呼ぼうとする、けど。


……本当に、いいの?


そうだよ、よく考えるんだ、小春。

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