好きです、橋本くん
「………………いいなあ」
ついボソッっと声にでてしまった本音
橋本くんをこんなに真っ赤にできる、橋本くんの好きな人が羨ましい
好きになった瞬間失恋とか悲しいなおい
しかも初恋なんだぞ。
なんてゆーの、もうちょいさ、可能性とか頑張ろう☆みたいなんあんじゃん?
相手にこんなに好きな人がいて、
頑張ろう☆なんて思えるほど超合金並なハートもってないからな私
「あ、っと、宇佐見、これ忘れて」
赤みのひいた顔で、橋本くんより低い位置にある私の顔を見下ろされ言われた
誰が忘れるかばーか
「…うーん、じゃあ好きな人教えて!!」
じゃあって文脈おかしいけど、そこは気づかないフリをしよう
「え、……」
案の定固まる橋本くん
まあ今日初めて喋った同クラの女子に、好きな人追求されたら固まるわな
「あー、いや、橋本くんのこと応援したいからさ!」
応援なんてしたくねーし、頼まれてもねーよっていうね
「……」
私の言葉に眉をひそめる橋本くん
余計なお世話すぎるよな、ごめんなさい
「…宇佐見は好きな人いないの?」
謝らねばと思って、口を開こうとしたとき発せられた橋本くんの声
…まあまあシビアな質問キターーー!
「いる。」
いるっつーかできた。うん、ほんの数分前に
「…だれ?」
食い気味にきた橋本くんに、
あ、私もこんな感じなのか?なんて思う