キミの生きる世界が、優しいヒカリで溢れますように。
まるで子供あやすような、そのやや大袈裟すぎる手つきと思いやりに、私は多大な安心感を得る。
傷つきまくっている私にはそれぐらいが丁度いいのかもしれない。
ここにいていいんだよって、間違いじゃないんだよって言ってくれているかのよう。
その温かい安心感に、うっとり酔ってしまいそう。
「親にも先生も頼れなくて……それで死んだの」
「死んだ?」
深く頷いた。隼人くんの目を見た。光が当たっているからか、透き通ったような茶色の瞳だった。
「十月十九日に、自宅マンションから飛び降りたの」
「……?」
首を傾げた隼人くん。わけがわからないと言った様子。そりゃ、そうだ。
「私、未来から来たの」
隼人くんの目が大きく見開かれた。私はその瞳から目をそらさない。
「未来?」
「四十四日後の未来から飛ばされてきたみたい」
「……っ……」
セーラー服の胸あたりにある三角のところ、そこのボタンを開け、肩を出す。
「な、なにして……っ」
隼人くんは驚いたように赤面し、慌てたけれど私は背中を向けて、彼に肩甲骨を見せた。
「……っ」
「ここに数字があるでしょ?」
「う、うん……」
「これ昨日は四十五だったの。でも今日起きたら四十四になってた。四十四日後って、丁度私が飛び降りた日なの」
「……カウントダウンされてるってこと?」
「たぶん……」
出していた肩をしまう。元の態勢に戻り、膝を抱えた。
「残されたこの一ヶ月半に、なにか意味があるのかなぁ……」