意地悪王子の溺愛は甘すぎて危険です!






ずるいんだ、あの人は。



こんなにも人の気持ちを揺さぶるくせに、



こんなにも人の気持ちを掴んで離さないくせに、



自分は肝心なこと何も言わない。



もどかしくて、悔しくて、苦しくて。



それなのに嫌いだと突き放せないのは、



私が彼に落ちてしまったから。



彼への気持ちに気づいてしまったから。



「ガイ、王子……」
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