艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
「駒宮室長、そのペットボトルのおまけを集めているんですか?」

20㎝以上身長の高い駒宮室長を見上げながら、尋ねてみると駒宮室長は視線を宙に彷徨わせる。


「ま、まあな。」

右手の人差し指で、こめかみを掻きながらぶっきらぼうに呟くように駒宮室長は答える。

少しだけ駒宮室長の頬が赤くなっているのは、気のせいだろうか。


駒宮室長、もしかして動揺している?


だけど、駒宮室長が動揺するのも分からなくはない。


だって、このおまけは最近、小中学生の女子の間で人気のキャラクター。

スイーツと動物をコラボさせたゆるキャラで、アニメ化もされているらしい。


私もかわいいとは思うけれど、このおまけを集めようとまでは思わない。

そんなキャラクターのおまけを、まさかいつも不愛想な駒宮室長が集めているなんて……。


きっと私の考えが見透かされているだろう、駒宮室長はものすごく気まずそうな表情を浮かべ、視線を背けている。


< 71 / 262 >

この作品をシェア

pagetop