番犬男子





散々悩んだ挙句、無難なポップコーンと、可愛らしいパッケージに惹かれたマシュマロを選んだ。




次に、コンビニの一番後ろに設置されている、飲み物が並ぶケースのほうへ移動した。


あたしは……アイスティーにしよっと。



“彼”は、お茶は全般好きだけど、特に日本茶が好き。


っていう情報を基に、緑茶に決めた。



おばあちゃんのも、“彼”と同じ緑茶にしよう。




買いたいものは、これで全部。


他に買っておいたほうがいいものはないかな。




念のため、全体を見渡して。


まあ大丈夫だろう、と自分が持っている商品に視線を落とした。



次の瞬間、




「おいお前!!」




たった今来店してきた誰かの大声が、コンビニ内に響いた。




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