番犬男子
今だって、迷惑だ。
こんな得体の知れないやつと、一緒に暮らすとか考えられねぇ。
自称妹はすぐに立ち直って、「あっ、そうだ!」と声を上げる。
「これ、お兄ちゃんへのアメリカ土産。あと、こっちはお兄ちゃんといつでも映画鑑賞できるように買っておいた!」
2つの袋を差し出され、思わず受け取ってしまった。
こいつ、俺のことどこまで知ってんだ?
俺の趣味を知ってるやつなんか、そんなにいねぇのに。
自称妹の怪しさが増し、自称妹から顔を背けた。
現実逃避しそうになった俺を、
「誠一郎」
と、ばあちゃんが優しく呼んだ。
7歳の頃、父さんと母さんがアメリカに行き、両親と離れて過ごすことになった俺を、ばあちゃんが預かってくれて。
それから、ずっと、ここで過ごしてきた。
ばあちゃんは、家族の中で一番、俺をよくわかってくれていた。