1・愛の告白と初恋との再会
 * * *

初恋は小学5年生の時だった。

彼と出会ったのは、冬の始まりだった。

「今日から5年2組に入ってきました、黒田豪(クロダゴウ)くんです。

みんな、仲良くしてあげてね」

担任に紹介された転校生は、同い年とは思えない大人びた雰囲気を持った男の子だった。

「黒田豪です、よろしくお願いします」

第一印象はミステリアスで、何を考えているのかよくわからない子だった。

なのに、何故か彼から目を離すことができない自分がいた。

「黒田くんの隣は…」

担任は教室を見回すと、
「1番後ろにいる滝さんの隣ね」

空いている自分の席を指差した。

「はい」

彼は返事をすると、自分の隣の席へと歩み寄ってきた。
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