だから、笑って。
間宮くんは私に本を返した。
そして立ち上がって、日差しが差し込んだカーテンの方へ向かった。
カーテンをめくり、彼は窓の景色を覗いた。
「もう、用は済んだから帰ってもいいよ」
カーテンの向こうから間宮くんが言った。
けれども私は、帰る気がなくなった。
むしろ、帰りたくないって思った。
「もう少し、ここにいます」
「バスケしてえー」
カーテンの向こうから彼はそう言った。
やっぱり、バスケが好きなんだ。
「したらいいんじゃないの?」
「できないの」
そう言って彼は私に手招きをした。