気付けば、君の腕の中。


拗ねたような表情でもぐもぐと口を動かす凜くんは、嫉妬…してくれたのかな。


「あやかっケーキ!!」

「白くん、食べるのが早いね。よいしょ、今切り分けるね」


白くんの声に我に返ると、ケーキの箱を持って立ち上がる。

…よ、よかったあ。白くんが呼んでくれて。


あのままだったら、また凜くんを凝視しそうだったよ…!!


「なあなあ、なかなおりって、だれからやるんだー??」

「やっぱりあたしからかなあ。みんなに手紙を書いてきたんだよ」

「おれにも!?」

「うん、もちろん!」


はやくよみたい!と言う白くんに、照れ臭くなってしまった。

…みんなの前で手紙を読むの、緊張するけど伝えたいことは言わないとね…!


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