気付けば、君の腕の中。


フン、と鼻を鳴らした白くんは、両手を組んでそっぽを向いた。


「しかたねーからあそんでやる!!」

「わたしも、あやかおねえさんとまたあそびたいな」

「…ぼくも、おりがみおりたい」

「あたしも! あやかおねえさんやさしいから、またあそびたい!」


抱きついてきたみんなを受け止めると、あたしは何度も心の中で感謝をした。

あのすずちゃんまで遊びたいと言ってくれて、本当に打ち解けることが出来たのだと実感する。


「じゃあ…、次は陰輔くんに。ここで読んでもいいかな?」

「…いーけど、長文だったら聞かねーからな」


そういいながら、ちゃんと聞く姿勢を整えた陰輔くんに、やっぱり優しいなと思った。


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