気付いて、届いて
彼女は小さくて、柔らかくて、口数も、表情も少ない。

俺は一生懸命話しかける。会ってるとき、9割は俺が話してる。

「風邪とか引いてない?」

「会いたかったな」

「疲れてない?」

「昨日さ、」

「最近暑くなってきたな」

「昼、何食べよーか」

彼女は、うん、とか、そだね、とか、それだけ。

5文字くらいしか話さない。

メールも、いつも遅いし、短い。絵文字もかろうじてひとつある感じ。

電話には、たまにしかでない。暇だったから、でてみたくらいの感じ。


そういう彼女。


もっと話して欲しい。

もっと目を見て欲しい。


だけど、帰りの電車はいつもこっそり、体を寄せてくる。

その瞬間がたまらなく、かわいい。
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